死者の街と化した神室街～プロローグ～

2011年4月、東京・神室町。
巨大歓楽街の街中に突如として出現したのが……生ける屍、ゾンビ。
死者であふれかえった神室街は、自衛隊により「壁」で隔離され、 その内側は、さながら、この世の地獄と化した。

爆発的に増殖していく感染者達(=ゾンビ)は新たな獲物を求めてさまよい歩く。
いまや神室街の勢力図は完全に塗り替わり、死者が生者を圧倒する文字通りの死の街。
見捨てられ、取り残された壁の内側から脱出しようとあがく、 わずかの生存者たちに突きつけられる絶望の二文字。

だが、この神室町史上最強の危機に、四人の不屈の男たちが立ち上がった。

誰彼かまわずに金を貸すという孤高の金融屋、秋山駿。
狂犬と呼ばれ怖れられる隻眼の極道、真島五朗。
長きに渡る眠りから目覚めた関西の龍、郷田龍司。
そして伝説の元極道……桐生一馬。

四人はそれぞれの守るべきのもののため、戦場となった神室町を縦横無尽に駆け抜ける。

覚めやらぬ悪夢に敢然と立ち向かう彼らは、 取り残された人々の希望の灯火。

"元神室町の住人"たちとの哀しい戦いのさなか、 男たちは途方もない犠牲を出したこの非常事態が、 とある強い意志によって引き起こされたことを知るに至る。

そのときの神室町は、ゾンビを越える破戒と恐怖に染まっていく……。